退職を検討している看護師は多い
転職するにあたって業務の引き継ぎが必要になりますが、退職状況とその理由は人それぞれ異なります。看護師は退職者が多い職業で、日本労働調査組合が行った調査によると、転職を検討したことのある人は全体の6割以上もいます。また、退職を検討している人も3割以上います。なお、在職中に転職活動をしている看護師も多いようです。
看護師の退職理由
退職の意思を伝える際には、その理由を添えなければなりません。理由が曖昧だと納得してもらえず、引き留められる可能性があります。明確に伝えるためにも、看護師によくある退職理由を見ていきましょう。
退職理由で特に多いのは結婚・出産・育児によるものです。これは、看護師は女性の割合が多いことが関係しています。看護師の仕事はハードなので出産・育児と両立することが難しく、退職する人が多いようです。
心身の不調が原因で退職する人も少なくありません。夜勤があり生活リズムが不規則になるので、体調を整えることが難しくなります。それに加えて残業や休日出勤が重なり、体力の限界を感じてしまいます。また、人の命を預かる責任の重い仕事なので、プレッシャーによる精神的な負担が大きく、それが退職につながります。
人間関係を理由に退職するケースも多いようです。いじめやパワハラなどの問題だけでなく、一緒に働く看護師や職場全体の考え方が自分の理想と異なると、それに対して不信感が生まれます。働き続けるためにはモチベーションを保つ必要がありますが、理想の働き方がいつまでも実現できないままだと大きなストレスになります。
他の職場や仕事に興味を持ち、転職する場合もあります。同じ職場で定年まで働くのも素晴らしいことですが、働いていく中で新たな分野に興味が生まれ、スキルアップやキャリアアップを目指して転職するケースも珍しくありません。これはポジティブな理由なので、上司から引き留められる可能性は低いでしょう。
高齢化が進む日本においては、家族の介護のために退職する人も多いです。看護師というハードな仕事を続けながら家族の介護をするのは心身に大きな負担がかかります。仕事の忙しさや介護の大変さは周囲も十分に理解しているので、この理由で退職する場合も引き留められることはありません。
以上が、看護師が退職する理由として多いものです。これ以外の理由もあるかと思いますが、いずれにせよ業務の引き継ぎをしなければなりません。スムーズに退職できるように、早い段階から準備を進めておきましょう。