資料や情報の不足
業務の引き継ぎが不十分だと様々なトラブルが発生します。逆に、あらかじめ発生しそうなトラブルを想定した上で引き継ぎを行えば問題は起きにくくなるでしょう。引き継ぎに関するトラブルで多いのが、必要な資料や情報の不足です。後任に業務を引き継ぐ際は、業務の進め方や情報を記した資料を作成し、その内容に沿って説明することになります。しかし、この資料が用意されていなかったり、内容が不十分だったりした場合、後任は業務を理解することができません。引き継ぐ側は、客観的に誰が見ても理解できるマニュアルを作成する必要があります。そのマニュアルを補足するような形で直接説明することで、スムーズに引き継げます。
内容が不十分
資料は用意されているものの、内容が雑で理解できないといったケースも少なくありません。あまりに内容が酷ければ、1から業務を再考することになってしまいます。後任が周囲に助けを求めるようなことになれば、生産性は著しく低下します。患者からの信頼も失い、職場全体に悪影響が及ぶ可能性も考えられます。資料を作成する際は、順序立てて分かりやすく記さなければなりません。別の資料を参照する必要があるなら、その資料がどこに保管されているかなども記しておきましょう。
引き継いだ情報と実際の内容の相違
引き継いだ情報と実際の業務内容が異なるケースもあります。マニュアルの内容に沿って仕事をしても実際は全く異なる結果なのであれば、引き継ぎをした意味がありません。複数の業務を並行して進めたり、複雑なプロセスが存在する業務だったりする際に起こりがちなトラブルです。具体例を挙げると、「特定の業務については詳しく記されているが、その他については少ししか触れていない」といったパターンです。バランスを欠いた情報共有は混乱を生むため、できれば自分だけでなく同僚や上司からアドバイスをもらいながら引き継ぎ用の資料を作成してください。
情報共有が不十分
資料や口頭による説明が不十分な状態で退職した場合、それは引き継ぎがされていないのと同様です。加えて、前任である自分以外が誰も業務を理解していない場合、現場は混乱して大きなトラブルが発生します。こうした事態を避けるためにも、日頃から部署内やチーム内で情報共有をしておかなければなりません。転職の時期が未定の人も、その時がいずれ訪れることを想定して周囲とコミュニケーションを取っておきましょう。
以上が、引き継ぎが不十分だった場合に発生しがちなトラブルです。こうならないように、引き継ぎのコツを知って早めに準備を進めておきましょう。